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第1回 2023年6月16日開催 <アコースティックイメージング研究会資料>

AI-2023-01
粘弾性ゲル膜と音響放射力を用いた超音波液体レンズ 【 PDF
三木 陽斗, 原田 裕生, 中村 光佑, 松川 真美, 小山 大介
同志社大
抄録

従来のカメラモジュールは機械的可動部を有し,光軸方向にレンズを移動させることで焦点距離を制御しているため,この移動機構がカメラデバイスの体積増加の一因となっている.本報告では,粘弾性ゲル膜と音響放射力を用いた小型の可変焦点液体レンズを提案し,その応答速度の向上とロバスト性の向上を図った.液体レンズに連続正弦波信号を入力すると,レンズ内に音響定在波が発生し,レンズ表面に作用する音響放射力によりレンズ表面(ゲル膜表面)は周囲媒質(空気)方向に凸状に変形した.超音波駆動下のレンズの振動分布をレーザドップラ振動計で,レンズ表面の変形形状をレーザ変位計で測定した結果,入力電圧振幅値が大きいほどレンズの変位は大きくなった.入力電圧によってレンズの曲率が変化するため,入力電圧によって焦点距離が制御できることがわかった.入力電圧変化時のレンズの応答時間はゲル膜厚に依存し,膜厚が薄くなるに従って応答時間は短くなった.

可変焦点光学レンズ,超音波,音響放射力,シリコーンゲル,たわみ振動
AI-2023-02
ハイパワー駆動時のランジュバン振動子における圧電材料特性と予圧が与える影響 【 PDF
横山 広大1,2, 笠島 崇2, 森田 剛1
1東大, 2日本特殊陶業
抄録

ボルト締めランジュバン型振動子は圧電体の非線形効果により高い応力条件下での振動速度の飽和や共振周波数の低下が生じることが知られている.一般的な有限要素法では圧電体の線形特性のみが考慮されておりこれらの非線形性を考慮できないことに加え,ランジュバン振動子の圧電特性は振動子を製作する際に与えられる予圧により変化するため,振動子の駆動特性を正しく評価することが困難である.そこで本研究では,伝達マトリックス法を用いた振動子の計算モデルを利用し,振動子内部の圧電材料の特性を評価し予圧による影響を検討した.

圧電材料,ランジュバン型振動子,非線形効果,伝達マトリックス
AI-2023-03
AM変調波を用いた空中超音波の過渡応答の検証 〜 数値シミュレーションによる検討 〜 【 PDF
清水 鏡介, 大隅 歩, 伊藤 洋一
日大
抄録

材料評価を非接触で行う新たな方法として,空中超音波励起による弾性波源を二次元走査して高速で計測する弾性波源走査法に,空中超音波フェーズドアレイ(Airborne Ultrasound Phased Array : AUPA)を利用した研究を行っている.AUPAを構成する超音波エミッタは,共振駆動系であるため,放射音波の過渡応答には音波の立ち上がりおよび立ち下がりに時間を要する問題が生じる.そのため,超音波エミッタからの空中超音波を用いて材料内のガイド波伝搬イメージングを行うと,アーチファクトの発生や欠陥のイメージング精度の低下を生じさせる.これを解決する一方法として,筆者らはAM変調された空中超音波に信号処理を行うことで放射音波の過渡応答を制御する方法を提案する.この方法を用いれば,狭帯域な特性を持つ超音波エミッタにおいても,急峻な音波波形の立ち上がりを実現することができる.本報告では,AM変調空中超音波と信号処理を用いた過渡応答の制御を目的に,数値シミュレーションを用いて,提案手法について検証を行っている.

空中超音波,空中超音波フェーズドアレイ,過渡応答,信号処理
AI-2023-04
音響放射力による過渡振動応答の金属箔イメージングへの応用 【 PDF
北村 香子, 野村 英之
電通大
抄録

Vibro-acoustgraphy 法は音響放射力で物体を加振し、その応答である振動や音響放射をもとに物体の特徴を可視化する。本手法は一般に振幅変調超音波による動的放射力を用いるが、物体の固有振動数に近い変調周波数の選択が必要である。我々はこの問題を解決するために、ステップ関数型の音響放射力に対する、物体の過渡応答振動をVibro-acoustgraphy 法(以降、過渡応答法と呼ぶ) に用いることを提案している。本稿は過渡応答法を欠損を有する金属箔の画像化に適用することの可能性を検討した。対象物は異なる長さのスリットを持つアルミニウム箔である。超音波の照射位置を走査しながら、レーザドップラー振動計で過渡応答信号を取得した。得られた振動の振幅や、共振周波数が画像が画像を構成した。その結果、振幅、共振周波数のいずれを用いた画像もスリットの存在を明確にした。

集束超音波,非破壊検査,音響イメージング,ステップ応答,力学的特性
AI-2023-05
サーモホンを用いた超音波微小変位計測システムと非接触心拍モニタリングへの応用 【 PDF
浅田 隆昭, 佐々木 晋一, 渡部 佑真
村田製作所
抄録

医療分野や自動車分野においては,呼吸や心拍等のバイタルサインを非接触でモニタリング可能なデバイスが求められている.超音波による変位計測は非侵襲・低コストおよび信号処理が比較的容易である等の特徴を持つが,体表面の微小な変位から心拍を検知するためには,数マイクロメートル程度の変位分解能が必要となる. 本報告では小型・薄型で非共振の広帯域音源であるサーモホンを送波器とし,MEMSマイクロホンを受波器とした超音波微小変位計測システムにおいて,パルス圧縮法と位相差トラッキング法を用いた信号処理システムを実装することにより,マイクロメートルレベルの測定精度を実現した.また,このシステムを用いた実験を行い,着衣時でも心拍モニタリングが可能なことを確認した.

サーモホン,パルス圧縮,非接触変位計測,位相差トラッキング
AI-2023-06
超音波ガイド下垂直穿刺時の針先端検出原理 〜 ガイド波を用いたシミュレーションと実験による考察 【 PDF
田中 雄介1, 田中 克彦2
1ジャパンプローブ, 2(元)立命館大
抄録

現在行われている超音波ガイド下穿刺は超音波の送信方向に対して斜めに穿刺しており、任意の位置に穿刺するには高い技術が要求される。超音波の送信方向と同じ方向に穿刺する垂直穿刺はこれまでに検討されてきたが、針先端検出原理が解明されていないため最適な穿刺条件が不明である。針先端の超音波検出としてガイド波を考え、シミュレーションと実験において針先端の検出原理をガイド波により説明した。針先端における超音波の位相変化、針先端角度と受信強度の変化について針先端内部で発生するガイド波により考察した。

超音波,穿刺,ガイド波,針先端検出,探触子
AI-2023-07
超音波ベクトルドプラを用いたヒトの軟組織と血流のin vivo力学特性再構成 〜 手首動脈動態における例 〜 【 PDF
炭 親良
上智大
抄録

我々は、医用超音波や非破壊検査の分野で観測対象の変位や変形をベクトル観測するべく、過去に多次元自己相関法や多次元クロススペクトル位相勾配法を開発した。それらと開発した横方向変調法とを用いて変位を高精度に観測したところ、軟組織のVoigt(フォークト)粘弾性モデルと弾性モデルと、血液のニュートン流体モデルとにおいて、力学物性と力学量の再構成を正則化処理を行うことなく安定的に再構成できた。

軟組織,血液,逆問題(再構成問題),Voigt(フォークト)粘弾性モデル,弾性モデル,ニュートン流体モデル,脈動態,ベクトルドプラ,多次元自己相関法,多次元クロススペクトル位相勾配法
AI-2023-08
超音波法によるウマの脚部骨増生部の簡易スクリーニング 【 PDF
津幡 大聖1, 北嶋 昇太1, 田村 周久2, 三田 宇宙2, 千葉 恒3, 松川 真美1
1同志社大, 2JRA総研, 3長崎大
抄録

若年の競走馬のソエ(管骨骨膜炎による骨増生)の評価は非常に重要であるが,初期診断は触診で正確さに欠ける.X線法を用いた診断は被曝の危険性や装置が大型であることなどから容易ではない.そこで,持ち運び可能で安全で簡便な超音波法の開発が期待されている.本研究ではソエに伴う骨表面の凹凸を簡易に検知できるシステムを主にシミュレーションを用いて検討した.まず疾病骨のCTデータをもとに,実験で測定した縦波音速値を用いて骨の不均質・異方性ディジタルモデルを作成した.そして,弾性有限差分時間領域(FDTD)法を用いて,骨モデルに入射する超音波挙動をシミュレーションした. また,CTデータの元となる骨を用いて実験で骨表面からの反射波を測定した.これらの骨表面の反射特性と骨表面形状を比較検討し,ソエによる骨のわずかな変形を検出できる可能性を示した.

骨増生,ウマ皮質骨,超音波法,FDTD法

第2回 2023年8月4日開催 <アコースティックイメージング研究会資料>

AI-2023-09
神経突起に対する低強度パルス超音波の影響 【 PDF
佐々木 東, 工藤 信樹, 瀧口 満喜
北海道大学
抄録

低強度パルス超音波(Low intensity pulsed ultrasound; LIPUS)には種々の細胞刺激効果が知られている。我々はこれまでに軸索伸展阻害因子の1つであるNogo-Aを作用させた神経細胞へLIPUSを照射し、神経突起の伸展促進効果の可能性を検討した。LIPUSと神経細胞・神経突起に及ぼす影響を正確に把握するために、超音波照射条件の検討ならびに細胞骨格への影響を解明しようとしている。

低強度パルス超音波,神経細胞,細胞骨格
AI-2023-10
豚の肺表面における気道内圧とShear wave speedの関係 【 PDF
川上 侑記, 中村 健介, 佐々木 東, 横山 望, 滝口 満喜
北海道大学
抄録

肺表面Shear Wave Elastography(SWE)による肺疾患の鑑別を目標に豚の肺を用いて基礎的検討を行った。豚の摘出肺に酸素を注入することで肺を膨張させ気道内圧と肺表面Shear Wave Speed(SWS)の関係を評価したところ気道内圧とSWSの間に良好な相関を認め豚の肺表面の変化をSWEにより捕捉可能であることが示唆された。これにより疾患による肺表面Elasticity評価にSWEが利用可能であり肺疾患の鑑別にSWEを利用できる可能性が考えられた。

超音波検査,肺表面,気道内圧,Shear Wave Elastography,Shear Wave Speed
AI-2023-11
マイクロバブルと超音波を利用したリポソーム型抗がん剤デリバリーによるがん治療効果の増強 【 PDF
鈴木 亮, 影山 彩織, 小俣 大樹, 宗像 理紗, 丸山 一雄
帝京大学
抄録

固形がん組織内の血管透過性亢進が不十分であることが原因で、リポソーム製剤などのナノメディシンで期待された抗腫瘍効果が得られていない。そこで本研究では、マイクロバブルと超音波による血管透過性促進効果を利用したナノメディシンの固形がんへのデリバリーに関する可能性評価を行った。

血管透過性,超音波,マイクロバブル,ナノメディシン,リポソーム
AI-2023-12
土壌の超音波顕微鏡画像に関する基礎検討 【 PDF
田原 麻梨江1, Chaity Saha1, 川口 祐季2, 江波戸 宗大3
1東京工業大学, 2本多電子株式会社, 3農研機構
抄録

近年、スマート農業のための土壌センシング技術の需要が高まっている。超音波は非破壊検査技術や超音波診断技術など様々な分野で応用されている。しかし、超音波を用いた土壌の物性評価に関する報告は少ない。本報告では、土ブロックの超音波顕微鏡画像の取得について検討した。共振周波数80 MHzのP(VDF-TrFE)圧電薄膜超音波プローブを用いて2次元スキャンしながら超音波エコーを取得した。測定の結果、停滞水グライ土(北海道富良野町)およびアロフェン質黒ボク土(茨城県鉾田市)の音響インピーダンスの画像化に成功し、光学写真と相関のある画像が得られた。

土壌,超音波顕微鏡,高周波超音波,音響インピーダンス分布
AI-2023-13
サイズや形状の異なる金ナノ粒子による光音響信号の増強 【 PDF
桑原 絢1, 橋本 和磨1, 河野貴裕2, 浪田 健1, Uma Maheswari Rajagopalan1
1芝浦工業大学, 2東京都立大学
抄録

我々の研究室では、LEDを用いた光音響イメージングシステムの開発を行っている。LEDの出力には限界があるため、このようなシステムのSNRを向上させる必要がある。そのため 光音響信号を向上させるために、M系列を用いる方法と金ナノ粒子の効果を用いる方法の2つのアプローチを用いている。M系列を用いた実験では、M系列に使用するビット数が増加するにつれて、光音響信号のSNRが大幅に改善された。馬の血液とシリコンチューブを用いたファントム実験では、サイズ70nmの金ナノ粒子をナノスターとナノスフィアの2種類用いた。ナノスフィアはナノスターに比べ大きな増強効果を示した。ナノスターの場合、凝集が増強効果の低下の原因と考えられる。エンハンスメントと造影剤、さらに信号解析技術を組み合わせることで、LEDを用いた光音響イメージングの可能性が広がり、より身近なものになることが期待される。

金ナノ粒子,PP値,Nanostar,Nanosphere,凝集,M系列
AI-2023-14
3パルス法での気泡イメージングにおける非線形伝播の影響 【 PDF
久慈 祥太, 梅村 晋一郎, 吉澤 晋
東北大学
抄録

キャビテーション気泡を用いたHIFU治療では, 治療の安全性・有効性を高めるため気泡をモニタリングすることが求められる. 気泡の超音波イメージング手法の一つとして,位相を120度ずつずらした3つの超音波パルスを使うことで気泡からの非線形信号を抽出する3パルス法が研究されている. しかし,パルス波の非線形伝播に起因すると思われる低周波数成分が3パルス法の結果に影響を与えることがわかってきた. 実験的に検討を行った結果, パルス波の非線形伝播によって3パルス法の性能を著しく落とす包絡線由来の低周波成分が発生することが確認できた. そのため, この成分を周波数フィルタで取り除くことで, 3パルス法による気泡抽出性能を向上させることができた.

HIFU,キャビテーション,気泡イメージング,非線形伝播,非線形散乱
AI-2023-15
超音波による軟骨組織のポアソン比推定に向けた基礎的検討 【 PDF
新田 尚隆, 鷲尾 利克, 疋島 啓吾
産業技術総合研究所
抄録

変形性膝関節症は、高齢化社会における深刻な疾患であり、根本的な治療法がない現状では、初期診断が非常に重要である。関節軟骨は、変形する固体マトリックスの内部が流体または水で飽和された多孔質弾性体でしばしばモデル化され、多孔質弾性体内の含水量の経時的な変化により、その保水性が評価される。そこで本研究では、含水量の評価指標としてポアソン比に着目し、当該指標を用いた軟骨評価の予備的研究として、軟骨ファントムのポアソン比推定を試みた。

ポアソン比,縦波速度,せん断波速度,同時計測,ファントム実験
AI-2023-16
頸動脈壁長軸方向変位の超音波による可視化と計測に関する検討 【 PDF
森 翔平, 荒川 元孝, 金井 浩
東北大学
抄録

拍動に伴う頸動脈壁の変位計測は,動脈硬化症の診断に有用である。拍動に伴い,頸動脈壁は径方向だけでなく長軸方向にも動くことから,長軸方向変位の計測法について研究が進められている。本研究では,長軸方向変位を可視化するlateral M-mode法を検討している。本手法では,M-mode像を形成するためのtarget lineを頸動脈壁上に設定し,拍動に伴う壁の径方向変位に合わせてtarget lineを動かすことで,長軸方向変位を可視化する。本報告では,ファントム実験によりlateral M-mode法の評価を行った。その結果,ファントムの方位方向の動きが,lateral M-mode像上で輝度の軌跡となって可視化されることが確認でき,lateral M-mode法の有効性が示された。

lateral M-mode,長軸方向変位,変位計測,頸動脈,動脈硬化症
AI-2023-17
タブレットエコーベースのC-SWEを使用した肺組織弾性計測 【 PDF
江田 廉1, 谷口 隼人2, 山越 芳樹1
1群馬大学, 2横浜市立大学附属市民総合医療センター
抄録

本論文では、タブレットエコーベースの連続せん断波エラストグラフィを使用して、胸壁および肺組織を伝播するせん断波の変位振幅を評価する方法を提案し、ヤギ肺繊維化モデルで測定を行った。動物実験において、正常肺モデルでは胸膜以遠でのせん断波変位振幅の減衰が観察され、炎症肺モデルでは胸壁および胸膜以遠にわたって均一なせん断波振幅分布が観察された。肺を模擬した含気パルプ紙と胸水を模擬した水袋を使用して実施した2種類のファントム実験において、動物実験で得られたSWAI(せん断波振幅を評価する指標)マップと類似した結果が得られ、下部構造の粘弾性変化が上部組織のせん断波振幅画像に現れることが示唆された。

肺組織弾性,連続せん断波映像法,せん断波変位振幅
AI-2023-18
気泡援用超音波加熱中の生体組織における高速度撮影および超音波による気泡イメージングの比較 【 PDF
神野藤 颯汰, 吉澤 晋
東北大学
抄録

強力集束超音波 (HIFU) 治療は強力な超音波エネルギーで腫瘍を加熱凝固させる低侵襲な治療法だが,一方で焦点領域が小さく治療時間が長いという課題がある.そこで我々はキャビテーション気泡の加熱効果に着目している.気泡を安全に利用するには治療領域に確実に生成し維持する必要があることから,本研究では,trigger pulse焦点の超音波伝播方向へのシフトが気泡発生領域に与える影響について,高速度撮影と3Pイメージングにより検討した.その結果,焦点シフトにより気泡をheating burst焦点付近に再現度高く生成でき,また3Pイメージングでも高速度撮影と同様の気泡シフトが観察できた.本研究結果を活用し,バルク組織での気泡領域の観察を今後検討している.

HIFU,キャビテーション,trigger pulse,気泡領域,3Pイメージング
AI-2023-19
光音響/超音波イメージングを用いた組織中血管密度の推定アルゴリズムの開発 【 PDF
鈴木 陸, 板谷 信行, 萩原 嘉廣, 石井 琢郎, 西條 芳文
東北大学
抄録

我々の研究グループでは,4チャンネルのアニュラアレイセンサを搭載した光音響イメージングシステムを用い,表在微小血管網の高精細な可視化を実証してきた.しかし,血管増生の定量評価手法は確立されていない.そこで本研究では,光音響/超音波イメージングの同時取得による,組織中血管密度の推定アルゴリズムを開発した.片側膝関節に炎症を誘発させたWistarラットを測定対象とし,正常関節と炎症関節における血管増生を定量評価した.その結果,炎症関節では,血管密度が26%から47%に増加したことが認められた.また,提案手法ではノイズや軸外信号の影響が抑制され,開発したアルゴリズムが血管増生の定量評価手法として有効であることが示唆された.

光音響イメージング,超音波イメージング,アニュラアレイセンサ,微小血管可視化,炎症評価

第3回 2023年10月25日開催 <アコースティックイメージング研究会資料>

AI-2023-20
光学透過型ヘッドマウントディスプレイおよびタブレット端末を用いた音圧レベル分布の可視化手法に関する研究 【 PDF
佐藤 考浩1, 岩根 康之1, 小林 真人1, 及川 靖広2,3, 井上 敦登2,3, 寺岡 航2,3, 後藤 昌彦2, 潘 明宇2
1飛島建設, 2早大理工, 3INSPIREI
抄録

本研究では,音圧レベル分布の奥行方向での計測位置が把握しにくく,計測範囲が定点カメラの画角内に限られるといった,従来のビームフォーミング法における課題を解決するため,奥行方向を使った情報提示が可能であるMR・AR デバイスを用い,音圧レベル分布を実空間上に重畳する手法を構築した。MR・AR デバイスのSLAM 技術により様々な角度から音圧レベル分布の計測結果を観測でき,迅速かつ適切な騒音源の探査に繋がることを示した。さらにMVDR ビームフォーマによる3 次元的な音圧レベル分布の計測・可視化により,音場計測の効率化に寄与することを示した。また,システムの適用事例として建設工事現場および建物内部における音場の可視化結果を報告する。

音場可視化,音圧レベル分布,ビームフォーミング,複合現実技術,拡張現実技術
AI-2023-20
光学透過型ヘッドマウントディスプレイおよびタブレット端末を用いた音圧レベル分布の可視化手法に関する研究 【 PDF
佐藤 考浩1, 岩根 康之1, 小林 真人1, 及川 靖広2,3, 井上 敦登2,3, 寺岡 航2,3, 後藤 昌彦2, 潘 明宇2
1飛島建設, 2早大理工, 3INSPIREI
抄録

本研究では,音圧レベル分布の奥行方向での計測位置が把握しにくく,計測範囲が定点カメラの画角内に限られるといった,従来のビームフォーミング法における課題を解決するため,奥行方向を使った情報提示が可能であるMR・AR デバイスを用い,音圧レベル分布を実空間上に重畳する手法を構築した。MR・AR デバイスのSLAM 技術により様々な角度から音圧レベル分布の計測結果を観測でき,迅速かつ適切な騒音源の探査に繋がることを示した。さらにMVDR ビームフォーマによる3 次元的な音圧レベル分布の計測・可視化により,音場計測の効率化に寄与することを示した。また,システムの適用事例として建設工事現場および建物内部における音場の可視化結果を報告する。

音場可視化,音圧レベル分布,ビームフォーミング,複合現実技術,拡張現実技術
AI-2023-21
大阪府内2都市を対象とした道路交通ノイズマップの応用に関する研究 【 PDF
原田 和典1, 平栗 靖浩2, 大嶋 拓也3, 齊藤 由典4, 跡部 哲士4
1岡山県立大, 2近畿大, 3新潟大, 4日本ミシュランタイヤ
抄録

本研究では,大阪府の天王寺区(大阪市)と東大阪市の2 つの市街地を対象に,道路交通騒音の予測・検討のための騒音マップの適用について検討した。2015 年道路交通センサスデータに基づき、日本音響学会が開発したASJRTN-Model 2018 を用いてノイズマップ推計を行った。この結果に加え、車両騒音の低減、排水性鋪装の採用、車速データの制限速度の活用など、いくつかの仮想的なシナリオを想定した場合のノイズマップを描画し、比較することで騒音低減策の効果を検討した。また各種の騒音低減シナリオについて騒音曝露人口の算出を行った。

道路交通騒音,ノイズマップ,騒音曝露人口,ケーススタディ
AI-2023-21
大阪府内2都市を対象とした道路交通ノイズマップの応用に関する研究 【 PDF
原田 和典1, 平栗 靖浩2, 大嶋 拓也3, 齊藤 由典4, 跡部 哲士4
1岡山県立大, 2近畿大, 3新潟大, 4日本ミシュランタイヤ
抄録

本研究では,大阪府の天王寺区(大阪市)と東大阪市の2 つの市街地を対象に,道路交通騒音の予測・検討のための騒音マップの適用について検討した。2015 年道路交通センサスデータに基づき、日本音響学会が開発したASJRTN-Model 2018 を用いてノイズマップ推計を行った。この結果に加え、車両騒音の低減、排水性鋪装の採用、車速データの制限速度の活用など、いくつかの仮想的なシナリオを想定した場合のノイズマップを描画し、比較することで騒音低減策の効果を検討した。また各種の騒音低減シナリオについて騒音曝露人口の算出を行った。

道路交通騒音,ノイズマップ,騒音曝露人口,ケーススタディ
AI-2023-22
各種風鈴の音響特性と心理的反応 【 PDF
土田 義郎
金沢工業大学
抄録

風鈴の基礎的な音響特性とそれに対する音色という点からの心理を分析した。対象とする風鈴は23 種類(ガラス、鋳鉄、鍛鉄、真鍮、砂張、陶器、磁器、セラミックなど)として、基本周波数、スペクトル重心、高調波比、うなり周波数、減衰時間、ラフネスを計測した。また、無響室にてスピーカーから再生した音を被験者に聴取させた(SD 法)。この結果を因子分析し、音響特性と因子得点の関連を分析した。減衰時間(の対数)は評価性・明瞭性・複雑性の3 項目とも関係していた。また、減衰時間が長い音が高評価であり、明瞭かつ複雑に聞こえやすいものとなった。

風鈴,音響特性,減衰時間,SD 法
AI-2023-22
各種風鈴の音響特性と心理的反応 【 PDF
土田 義郎
金沢工業大学
抄録

風鈴の基礎的な音響特性とそれに対する音色という点からの心理を分析した。対象とする風鈴は23 種類(ガラス、鋳鉄、鍛鉄、真鍮、砂張、陶器、磁器、セラミックなど)として、基本周波数、スペクトル重心、高調波比、うなり周波数、減衰時間、ラフネスを計測した。また、無響室にてスピーカーから再生した音を被験者に聴取させた(SD 法)。この結果を因子分析し、音響特性と因子得点の関連を分析した。減衰時間(の対数)は評価性・明瞭性・複雑性の3 項目とも関係していた。また、減衰時間が長い音が高評価であり、明瞭かつ複雑に聞こえやすいものとなった。

風鈴,音響特性,減衰時間,SD 法
AI-2023-23
長崎県端島(軍艦島)における打音法を用いたRC建築物の劣化調査 【 PDF
菅原 彬子
近畿大
抄録

長崎半島沖に位置する端島(通称:軍艦島)には,築数十年から百年程度の,様々な劣化性状の鉄筋コンクリート造建築物が多く現存する.これらの継続的な劣化調査は,RC 部材の劣化メカニズムの解明や劣化評価指標の作成に有用である.筆者らのグループは,2020-2022 年にわたり,端島のRC 柱を対象として「打音法」を用いた劣化調査を行ってきた.本報告では,2021-2022 年の2度の上陸を通して検討してきた,打音波形や周波数特性と劣化度との関係に関する調査結果について報告する.

打音法,劣化調査,軍艦島,鉄筋コンクリート
AI-2023-23
長崎県端島(軍艦島)における打音法を用いたRC建築物の劣化調査 【 PDF
菅原 彬子
近畿大
抄録

長崎半島沖に位置する端島(通称:軍艦島)には,築数十年から百年程度の,様々な劣化性状の鉄筋コンクリート造建築物が多く現存する.これらの継続的な劣化調査は,RC 部材の劣化メカニズムの解明や劣化評価指標の作成に有用である.筆者らのグループは,2020-2022 年にわたり,端島のRC 柱を対象として「打音法」を用いた劣化調査を行ってきた.本報告では,2021-2022 年の2度の上陸を通して検討してきた,打音波形や周波数特性と劣化度との関係に関する調査結果について報告する.

打音法,劣化調査,軍艦島,鉄筋コンクリート
AI-2023-24
音場を考慮したデコンボリューション法による パンタグラフ空力音の音源同定 【 PDF
山崎 展博1, 中山 雅人2, 西浦 敬信3
1鉄道総合技術研究所, 2大阪産業大学, 3立命館大学
抄録

高速で走行する新幹線のパンタグラフから放射される空力音の低減開発を効率的に進めるためには,音源の詳細な発生箇所を把握することが必要となる。空力音の音源位置を同定する手法として,風洞試験でマイクロホンアレイを活用する方法が有効であり,遅延和法による算出結果に対してデコンボリューション法を適用することにより,より詳細な音源分布を得ることが可能となる。本研究では,新幹線の屋根やパンタグラフが音場に与える影響を考慮したうえで,数値計算により算出したPSF(以下,改良型PSF)をDC 法に適用した。さらに,風洞試験によりパンタグラフ空力音をマイクロホンアレイで測定したうえで,改良型PSF が音源同定精度に与える影響を調査した。

デコンボリューション法,マイクロホンアレイ,パンタグラフ騒音,風洞試験
AI-2023-24
音場を考慮したデコンボリューション法による パンタグラフ空力音の音源同定 【 PDF
山崎 展博1, 中山 雅人2, 西浦 敬信3
1鉄道総合技術研究所, 2大阪産業大学, 3立命館大学
抄録

高速で走行する新幹線のパンタグラフから放射される空力音の低減開発を効率的に進めるためには,音源の詳細な発生箇所を把握することが必要となる。空力音の音源位置を同定する手法として,風洞試験でマイクロホンアレイを活用する方法が有効であり,遅延和法による算出結果に対してデコンボリューション法を適用することにより,より詳細な音源分布を得ることが可能となる。本研究では,新幹線の屋根やパンタグラフが音場に与える影響を考慮したうえで,数値計算により算出したPSF(以下,改良型PSF)をDC 法に適用した。さらに,風洞試験によりパンタグラフ空力音をマイクロホンアレイで測定したうえで,改良型PSF が音源同定精度に与える影響を調査した。

デコンボリューション法,マイクロホンアレイ,パンタグラフ騒音,風洞試験
AI-2023-25
非接触音響探査法による移動計測に関する基礎検討 【 PDF
杉本 恒美1, 中川 裕, 杉本 和子1, 上地 樹1, 高木 均1, 歌川 紀之2, 二瓶 靖和3
1桐蔭横浜大学, 2佐藤工業株式会社, 3富士フイルム株式会社
抄録

非接触音響探査法は遠距離非接触でコンクリート内部欠陥を探査できる手法であるが,使用する高感度のLDVは固定設置を前提としているため,移動しながらの計測は出来なかった。一方で,我が国では少子高齢化の影響により,点検作業を担う若い世代の育成が十分でないため,将来的には点検作業の自動化が必要とされている。そこで,本研究では走査機構を持たない複数のLDV を用いて,非接触音響探査法による移動計測が可能かどうかの基礎検討を行った。検証実験の結果,加振波形であるマルチトーンバースト波と受信波形との相関値を用いることにより,時速2 km 程度であれば直径300 mm 深さ60 mm 程度の欠陥が検出できることが判明した。

非接触音響探査,移動計測,音波照射加振,レーザドップラ振動計
AI-2023-25
非接触音響探査法による移動計測に関する基礎検討 【 PDF
杉本 恒美1, 中川 裕, 杉本 和子1, 上地 樹1, 高木 均1, 歌川 紀之2, 二瓶 靖和3
1桐蔭横浜大学, 2佐藤工業株式会社, 3富士フイルム株式会社
抄録

非接触音響探査法は遠距離非接触でコンクリート内部欠陥を探査できる手法であるが,使用する高感度のLDVは固定設置を前提としているため,移動しながらの計測は出来なかった。一方で,我が国では少子高齢化の影響により,点検作業を担う若い世代の育成が十分でないため,将来的には点検作業の自動化が必要とされている。そこで,本研究では走査機構を持たない複数のLDV を用いて,非接触音響探査法による移動計測が可能かどうかの基礎検討を行った。検証実験の結果,加振波形であるマルチトーンバースト波と受信波形との相関値を用いることにより,時速2 km 程度であれば直径300 mm 深さ60 mm 程度の欠陥が検出できることが判明した。

非接触音響探査,移動計測,音波照射加振,レーザドップラ振動計

第4回 2023年12月6日開催 <アコースティックイメージング研究会資料>

AI-2023-26
凍結標本を対象とした生体音速評価の現状と課題 【 PDF
本郷 玄太1, 田村 和輝2, 吉田 憲司1, 平田慎之介1, 山口匡1
1千葉大学, 2浜松医科大学
抄録

超音波顕微鏡を用いることで,細胞レベルでのミクロな音響特性を評価することが可能である.試料作製において従来用いられてきたパラフィン包埋法で作成した試料は,加熱による組織の変性,脂肪の融解により,生体組織本来の評価ができない課題があった.凍結法を用いて作成した凍結試料は,生体組織と同様の特性を維持した試料作製ができる利点がある一方,計測のロバスト性に課題がある.本報告では,ラット正常肝と脂肪肝の凍結試料を対象として,超音波観察時の試料温度が音速評価に与える影響などについて検討した.

定量診断,超音波顕微鏡,組織性状診断,音速,肝臓
AI-2023-27
皮下組織の散乱特性評価へのアニュラアレイの適用 【 PDF
崔 廷宅1, 沓沢 駿人1, 伊藤 一陽2, 吉田 憲司1, 平田 慎之介1, 山口 匡1
1千葉大学, 2東京農工大学
抄録

定量超音波診断(QUS)技術の臨床応用に向けて,平面波を用いた後方散乱係数(BSC)評価の有効性などが検討されている.皮膚下組織などの浅部の診断においては,より簡易的なシステムによるQUS実現の要望が多く,それらを満たすアニュラアレイプローブを用いた検討が進められている.本報告では,強散乱媒質をアニュラアレイで評価した際のBSC評価精度の検証を目的とし,リニアアレイプローブを用いた平面波送受信とアニュラアレイプローブを用いた収束波送受信によるBSC評価精度の比較検討を行った.簡易なアニュラアレイプローブでも,浅部領域で参照媒質と評価対象の減衰特性が近しい場合においては,高精度でBSCを評価可能であることが確認された.

定量超音波診断,後方散乱係数,アニュラアレイ,リファレンスファントム法
AI-2023-28
動的造影超音波法への特異値分解フィルタの適用 【 PDF
吉田 憲司1, 大村 眞朗2, 平田 慎之介1, 山口 匡1
1千葉大学, 2富山大学
抄録

リンパ管を高感度に描出する手法として,超音波の音響放射力により生じる造影剤の移動を検出する動的造影超音波法を提案している.本報告では,特異値分解フィルタを動的造影超音波法に適用する場合の特異値の次数選択法について検討した.時間情報を含む特異ベクトルの周波数解析から期待値と帯域幅を指標化し,それらを基準とした次数選択法を提案した.特異値の大きさを基準とした次数選択法に比べて,コントラスト比およびロバスト性の面で提案法が優れていることが示唆された.

超音波造影剤,音響放射力,ドプラ効果,特異値分解
AI-2023-29
Examination of Envelope Statistics Analysis for M-mode Signals in Lung Ultrasound 【 PDF
森 翔平1, Khoa Tran2, 荒川 元孝1, 金井 浩1, 小野 雄2
1東北大学, 2Carleton University
抄録

ウェアラブル超音波センサで計測したMモード信号の解析による気胸検出モニタリング法を検討している,本報告では,包絡振幅統計解析により肺のMモード信号を定量化する手法を検討した。その結果,Mモード信号の包絡振幅確率分布のレイリー分布からの逸脱度を評価することで気胸の有無を判別できる可能性が示唆された。

肺エコー,気胸,Mモード,seashore sign,stratosphere sign,包絡振幅統計解析
AI-2023-30
多重解像度演算を用いた超音波2次元−3次元画像間レジストレーションの高速化の検討 【 PDF
中澤 卓海1, 田中 公基1, 小野木真哉2, 桝田晃司1
1東京農工大学, 2東京医科歯科大学
抄録

臓器をリアルタイムに描出する超音波エコーとMRIやCTなどの高精細画像とのレジストレーション法は,手術中の位置決めツールとして有効であるが,モダリティ間の撮像性能の違いやサイズ調整の必要性により煩雑である.本研究の目的は、先行研究で開発された超音波3D画像と2D画像のレジストレーションを行い,2つの画像の位置関係を求め,治療標的を追跡することである.その際レジストレーションに扱う画像の解像度を段階的に上げていく多重解像度を取り入れた.その結果,非線形最適化の欠点である局所解導出が抑制され,処理時間を約5.8倍高速化することに成功した.

超音波ボリューム,レジストレーション,治療標的,非線形最適化,多重解像度
AI-2023-31
Mask R-CNNの適用による超音波画像中の肝臓血管認識の試み 【 PDF
田中 公基, 栗原 健, 中澤卓海, 桝田晃司
東京農工大学
抄録

本研究では手術中に撮像した超音波2次元画像中から深層学習を用いて血管網の位置と形状を抽出することを目的とする。術中の血管網抽出は、高い精度とリアルタイム性が要求される。そこで我々は、隣接する物体同士の境界面の抽出能やリアルタイム性において優れた深層学習モデルであるMask R-CNNを用いて血管網抽出を試みた。取得した肝臓の2次元超音波画像を学習データと評価データに分けて学習データによるモデル作成を行った。そして作成した学習モデルにより評価データの予測を行った結果、 最も優れたパラメータにおいてDice係数の平均が0.71の精度を得た。この結果により、深層学習ネットワークを用いた高精度な血管網の検出が期待できることを示した。

超音波2次元画像,肝臓,深層学習,血管網抽出,Mask R-CNN