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第1回 2019年6月17日開催 <アコースティックイメージング研究会資料>

AI-2019-01
柔軟性超音波探触子の医用超音波への応用 【 PDF
田中 雄介, 吉田 光良, 小倉 幸夫
ジャパンプローブ株式会社
抄録

柔軟性超音波探触子を用いた医用超音波への応用を報告する。ソフトプローブによる老視評価や口腔内計測、フレキシブルリニアアレイプローブによる曲面からのファントムの画像化について述べた。老視評価はラットの摘出水晶体を計測し、受信波形から音速を計算した。老齢ラットほど音速が速くなった。また、硬度計による計測で水晶体音速が速いほど水晶体硬度が高かった。また、マウスの眼球に探触子を接触させて水晶体の音速を調べると老齢マウスは音速が速かった。口腔内計測は歯肉や皮質骨の厚さを評価した。

超音波,探触子,水晶体,老視,音速
AI-2019-02
ソノルミネッセンスを用いた水溶液中金属元素分析システムの開発へ向けた基礎研究 【 PDF
高橋 秀治1, ニーササイレラ サルディニサイダトゥン2, 木倉 宏成1
1東京工業大学科学技術創成研究院, 2東京工業大学工学院
抄録

東京電力HD福島第一原子力発電所の廃炉に関連して,原子炉格納容器からの燃料デブリ回収が課題となっており,格納容器内調査技術の開発が求められている.格納容器内は高放射線環境であるため,本研究では耐放射線性に優れかつ不透明な液体環境においても適用可能な超音波計測手法に注目し,ソノルミネッセンスを用いた水溶液中金属元素分析システムの開発へ向け,基礎実験を行った結果を報告する.

音波,ソノルミネッセンス,可視化,元素分析,廃炉,遠隔計測
AI-2019-03
広帯域位相差分法を用いた広速度ダイナミックレンジ計測に関する研究 【 PDF
荘司 成熙1, 高橋 秀治2, 木倉 宏成2
1東京工業大学大学院原子核工学コース, 2東京工業大学先導原子力研究所
抄録

工業的な流れ場計測において,超音波流速分布計測法(Ultrasonic Velocity Profiler; UVP)は非侵襲計測及び不透明流体計測が可能なことから広く用いられている.しかしながら,従来の速度推定アルゴリズムを用いたUVPではmm/sオーダー以下からm/sオーダーの流れを同時に計測することは困難であった.そこで,低流速から高流速流れ計測に対する信号処理法として広帯域位相差分法を開発した.本手法はパルス超音波を繰り返し発信し得られるエコー信号間の,エコー帯域内周波数領域における位相差分布から流速を算出する.本稿では本手法を用いた流速計測システムを構築し,計測下限及び上限速度の評価を行った.

広速度ダイナミックレンジ,超音波ドップラー法,広帯域位相差分法,精度検証
AI-2019-04
超指向性音源を用いた不可視領域空中音響センシングのための信号符号化法 【 PDF
香山 聖実, 大久保 寛, 田川 憲男
首都大学東京大学院システムデザイン研究科
抄録

空中音響センシングとは音波を用いた空中におけるセンシングである. センシング技術には,光,電波,音波,レーザなど様々な種類の信号が用いられる. 本研究では音波による回折現象に注目し,可視光(画像センシング)では検知することの難しい不可視領域内の物体検知を試みた. 実験では周波数の低い音波を鋭い指向性で送波することのできるパラメトリックスピーカーを用いることでS/N の低減やマルチパスフェージングなどを防ぎ,音波による回折現象を積極的に利用し不可視領域内の物体検知を行う. また,空中音響における不可視領域内の物体検知のための最適な符号化信号を検討し,信号符号化法の比較評価をする.

アコースティックイメージング,音響センシング,超指向性スピーカ,M系列変調信号,回折現象
AI-2019-05
2種送信波を用いた開口合成法に関する基礎的検討 【 PDF
長谷川 英之, 長岡 亮
富山大学大学院理工学研究部
抄録

本研究グループでは,生体組織からの超音波散乱波を統計的に解析することにより,温熱治療時の温度変化を非侵襲的に推定する手法の開発を行っている.そのような解析においては,生体組織内からの超音波エコー信号を散乱成分と反射成分に弁別することが有用であると考えられる.本報告では,開口合成法により複数の方向から超音波ビームを形成することにより散乱成分と反射成分の推定を試みる.従来の開口合成法では,球面拡散送信ビームを用い,多方向に受信ビーム(指向性)を形成している.本報告では,大開口からの遠方集束ビームと球面拡散ビームを用いた開口合成法について検討するとともに,画像化対象からのエコー中の反射成分と散乱成分を弁別する手法に関する基礎的検討を行った.

医用超音波イメージング,開口合成法,超音波反射・散乱
AI-2019-06
複素数空間での振幅確率密度関数モーメントを用いた肝線維化パラメータの高精度化 【 PDF
張 闖, 平田 慎之介, 蜂屋 弘之
東京工業大学大学院システム制御専攻
抄録

超音波画像を用いた肝線維化定量評価を目的とし, 線維性肝組織の超音波画像の振幅確率分布モデルであるマルチレイリーモデルに基づく肝線維化パラメータ推定手法を提案している. 本報告では,複素数空間で肝線維化パラメータ推定の入力である超音波エコー振幅統計量(モーメント)と推定精度の関係を検討した. この結果より, 複素数空間でのモーメントの組み合わせを用いることで肝線維化パラメータを高精度に推定できる見通しを得た.

超音波画像,マルチレイリーモデル,肝線維化,定量評価
AI-2019-07
MHz領域におけるブタ頭蓋骨の伝搬特性 【 PDF
道本 樹, 佐伯 誠哉, 安井 寛和, 中村 司, 松川 真美
同志社大学
抄録

本態性振戦や神経痛,脳腫瘍といった脳疾患に対する非侵襲な経頭蓋脳治療法のひとつに超音波法が注目されている.頭蓋骨は,外板(皮質骨),板間層(海綿骨),内板(皮質骨)の三層構造で構成されており,異方性があり不均一である.そのため,頭内への超音波照射では頭蓋骨における複雑な音波の伝搬を理解する必要がある.そこで本研究では,頭蓋骨の音波伝搬特性理解の第一歩として板間層の厚さ方向における超音波の伝搬特性を実験的に検討した.その結果,試料内の骨密度によらず頭蓋骨を伝搬する縦波の音速は,ほぼ一定の値を示した.ただし,板間層に音波が侵入直後に減衰が増大した.

頭蓋骨,超音波,伝搬特性
AI-2019-08
Efficient wave simulation for focused ultrasound therapy of cancer −for sure treatment without side effects − 【 PDF
Kazuhide Okada
New Tokyo Medical College, Pohnpei Campus
抄録

The cancer killing mechanism by focused ultrasound and metastasis defense system by the vibration based on the resonant frequency have been developed in our research. In this process, the selection of the optimized ultrasound simulator which supports the sound field including its directivity and the temperature is crucial. In case that HIFU is used, the essential strategy for accelerating the necrosis of tumors is mainly to burn only the affected parts by condensed energy, without giving the damage to any healthy cells, to avoid the side effect. Looking at the various present simulators, how the feasibly and accurately the ultrasonic path in the body can be reproducible was studied.

FUS,FOCUS,MATLAB

第2回 2019年8月2日開催 <アコースティックイメージング研究会資料>

AI-2019-09
超音波の生物効果に関するウルトラファインバブルおよびナノ粒子の影響 【 PDF
近藤 隆1, 安田 啓司2
1富山大学 大学院医学薬学研究部, 2名古屋大学 大学院工学研究科
抄録

ファインバブル、特に数ミクロンサイズのマイクロバブルは超音波造影剤として注目されて研究が進み、実用化された。超音波の生物作用を考える上で、マイクロバブルの関与は極めて重要である。これらは造影剤として働くだけでなく、キャビテーションの核として働きその発生しきい値を下げ超音波の生物作用を増強するので、治療効果の増強に利用できる。一方で、最近、多くの有用な機能があることからウルトラファインバブル(ナノバブル)に注目が集まっている。本発表では、著者が行ってきた超音波による生物・化学作用に関する研究について、マイクロバブルの添加効果について紹介するとともに最近のナノバブル・ナノ粒子を用いた結果についても紹介する。

細胞応答,アポトーシス,ウルトラファインバブル,ナノ粒子
AI-2019-10
高深達度・波長低依存音響分解能光音響顕微鏡 〜セルロース強化バイオプラスチック評価の基礎的検討〜 【 PDF
丸山 真幸1, 加瀬 究1, 阿部 英喜2, 和田 智之1
1国立研究開発法人理化学研究所 光量子工学研究センター, 2国立研究開発法人理化学研究所 環境資源科学研究センター
抄録

高深達性及び波長低依存性を有する音響分解能光音響顕微鏡を試作し、集光位置が波長に依存していないことを確認した.また、セルロース強化バイオプラスチックの分光特性評価を行い、1500 nm付近においてセルロースに起因すると考えられる吸収があることを確認した.また1 mm厚バイオプラスチックの透過波長(1064 nm)を用いて光音響イメージングを行い、裏面部における光音響イメージング像を得ることができた.

光音響イメージング,光音響顕微鏡,バイオマスプラスチック,生分解性プラスチック,ポリ(3-ヒドロキシ酪酸)
AI-2019-11
インドシアニングリーン誘導体担持マイクロバブルの蛍光特性と音響特性 の相反関係 【 PDF
吉田 憲司1, 芝田 有誠2, 章 逸汀4, 齋藤 勝也3, 豊田 太郎5, 林 秀樹1, 山口 匡1
1千葉大学 フロンティア医工学センター, 2千葉大学 工学部, 3千葉大学 大学院融合理工学府, 4千葉大学 大学院医学薬学府, 5東京大学 大学院総合文化研究科
抄録

超音波・近赤外蛍光デュアルイメージング用造影剤として,インドシアニングリーン誘導体を担持したマイクロバブルを試作した.インドシアニングリーン誘導体の担持の有無および造影剤を覆うリン脂質膜の組成が蛍光特性および音響特性(寿命およびリン脂質膜の粘弾性特性)に及ぼす影響について検討した.インドシアニングリーン誘導体の担持が音響特性に及ぼす影響は確認されなかった.一方,リン脂質の組成が蛍光特性と音響特性に強く影響し,この場合に両者の間に相反関係があることを確認した.

マイクロバブル,インドシアニングリーン,蛍光特性,音響特性
AI-2019-12
Changing tumor microenvironment through oxygen-loaded microbubbles with acoustic tweezer 【 PDF
Yi-Ju Ho, Wei-Chen Lo, Chih-Kuang Yeh
National Tsing Hua University
抄録

Abnormal tumor vasculature restricts oxygen and nutrient transport to cause tumor hypoxia, which reduces the efficacy of chemotherapy and radiotherapy. Recent studies have been reported that the morphology and function of tumor vessels could be remodeled as normal vessels under the anti-angiogenic status. The process of vascular normalization (VN) in tumors improves the maturity of vessel morphology, and then repairs vessel function to enhance tumor perfusion. Although tumor VN provides a potential way to regulate tumor microenvironment, the short VN time window induced by anti-angiogenetic agents limits the clinical applications of tumor VN. This study proposes to improve tumor oxygenation by oxygen-loaded microbubbles (O2- MBs) for regulating tumor microenvironment. Since abnormal tumor vasculature would restrict the transport of O2-MBs, we develop an acoustic tweezer system to elevate the concentration of O2-MBs within tumors without increasing the doses of O2-MBs. By applying the phase dislocation on the array transducer, the acoustic tweezer propagates with a tornado structure to trap and collect O2-MBs in the center of acoustic field. After trapping O2-MBs by acoustic tweezer, a cascading O2-MBs destruction pulse would be used to locally release oxygen in tumors. The tumor microenvironment regulations including VN, immune activation, and metastasis would be evaluated after enhancing tumor oxygenation.

AI-2019-13
超音波照射下における微小気泡−細胞間相互作用の側方からの高分解明視野観察と共焦点蛍光観察 【 PDF
清水 理一郎, 工藤 信樹
北海道大学 大学院情報科学院生体情報工学コース
抄録

我々はソノポレーションの効率向上を目指した検討を行っており,以前微小気泡と細胞の相互作用を側方から高速度観察した結果を報告した.しかし,顕微画像の空間分解能の限界から細胞に生じる変化を捉えることが難しく,さらに落射蛍光観察ではソノポレーションによる物質導入の有無を明確にすることができなかった.そこで今回は,高速度カメラと共焦点顕微鏡を組み合わせた観察システムを構築し,空間分解能の高い水浸レンズに対応した観察試料を開発することで,超音波照射下における微小気泡のふるまいの高分解側方高速度観察と,超音波照射前後の微小気泡と細胞の共焦点蛍光観察を実現した.その結果,超音波照射によって微小気泡が細胞内に侵入する現象を観察することができ,開発した手法が微小気泡と細胞間の相互作用の理解に有用であることが示された.

AI-2019-14
ウルトラファインバブルによるソノポレーション遺伝子導入 【 PDF
立花 克郎, 貴田 浩志, LORETO FERIL, 遠藤 日富美
福岡大学 医学部解剖学講座
抄録

アルブミン・ウルトラファインバブル(UFB)による遺伝子導入の試みは今まで報告されていない。今回、アルブミンUFBと超音波照射によってマウス肝臓へ遺伝子導入が出来るか検討した。pDNA (pCMV-Luciferase)とアルブミンUFBを静脈内投与、投与1分後に肝臓に向けて超音波照射(1.0MHz, 1W/cm2)した。6時間後に発現したルシフェラーゼの活性を測定した。アルブミンUFB群は、超音波照射により約5倍遺伝子発現が上昇し、肝臓において遺伝子発現が認められた(RLU>105)。超音波とUFBの併用は遺伝子発現を上昇させ、今後分子標的薬剤や機能性ペプチドを搭載したUFBとして臨床応用できる可能性がある。

ウルトラファインバブル,遺伝子導入,超音波,ソノポレーション
AI-2019-15
空中超音波を用いたリアルタイムイメージングに関する検討 【 PDF
小川 純平, 西川 浩行, 鮫田 芳富
東芝インフラシステムズ インフラシステム技術開発センター
抄録

近年、労働力の減少に伴い、工場やプラントなどにおいて積極的なロボットの導入が進められており、そのようなロボットの衝突防止のために、周辺に存在する物体を検知することが必要とされている。周辺に存在する物体を検知する方法として、超音波を用いたイメージング技術に着目した。超音波を用いたイメージング技術は、体内の検査などの医療用途を中心に活用が進んでいるものの、空気中での活用は進んでいない。体内と空気中では、音速と減衰係数が異なるため使用する周波数やセンサが異なり、医療用の技術をそのまま適用するのは難しい。本稿では、空気中におけるリアルタイムイメージングを実現するための基礎的検討として、空気中における1次元depthイメージング方式を検討し、試作機を用いて評価した結果について報告する。

空中超音波,イメージング,リアルタイム,ビームフォーミング
AI-2019-16
音速分布を考慮した後方散乱波のシミュレーションに関する検討 【 PDF
新田 尚隆, 鷲尾 利克
産業技術総合研究所 健康工学研究部門
抄録

縦波の伝搬速度(音速)は、疾病の検出等に有用な指標であり、測定及び可視化の方法が研究されている。中でも後方散乱波を用いた方法は臨床使用において望ましい実施形態を提供し得るが、一般にこれらはill-posed な逆問題であるので、論理的妥当性を検証することが困難である。 当該アルゴリズムの妥当性を論理的に検証するためには、シミュレーションの実施が有用であると考えられる。そこで本研究では、音速分布を考慮した後方散乱波シミュレーションについて検討した。

音速,分布,後方散乱波,シミュレーション

第3回 2019年10月17日開催 <アコースティックイメージング研究会資料>

AI-2019-17
エキサイタを用いたシェル構造型スピーカの音響振動解析 【 PDF
黒澤 将, 大久保 寛
首都大学東京
抄録

平板における屈曲波を音響放射に利用した分布モードスピーカ(Distributed Mode Loudspeaker, DML)が1990 年代から研究・開発され,近年では実用化が一部で進んでいる.DML は屈曲振動の動作によって,単一の振動板にもかかわらず広帯域・広指向性といった一般的なスピーカにはない特性を得ることが可能である.しかし,DML は2 次元的に広がった平板を使用するため最大寸法が大きくなってしまう等といった構造に由来する問題を持つ.そこで,本研究では表面が任意の曲率で形成されるシェル構造体を振動板として利用することを検討し,音響振動解析を行うことによってDML との違いを比較した.さらに,円筒形やホーン形といった単純な形状の軸対称シェルについても解析し,シェル構造の違いによる特性の変化を調査した.

エキサイタ,シェル構造,スピーカ,DML,振動
AI-2019-18
振動エネルギー伝搬の可視化に基づく低振動構造設計 【 PDF
三山 壮1, 山崎 徹2
1神奈川大学大学院, 2神奈川大学
抄録

本報は構造物内のエネルギー流れを表す振動インテンシティを用いた低振動構造設計法について述べる.振動インテンシティは加振点に依存する重み係数と固有モードに依存するクロスモード関数の重ね合わせで表せる.本報ではクロスモード関数に着目し,エネルギー伝播の抑制による低振動化手法について示す.はじめに,振動インテンシティのモード展開式と伝達パワーの関係を示す.次に,振動エネルギー伝播の視点から二つの低振動設計のコンセプトについて述べる.一つは固有振動に着目して非伝達型の振動インテンシティの生成する方法であり,もう一つはエネルギーを逃がす伝達経路を追加する方法である.最後にFEMを用いてそれぞれの手法の有効性について確認する.

振動インテンシティ,伝達パワー,統計的エネルギー解析法
AI-2019-19
偏光高速度干渉計を用いた空力音の可視化と解析 【 PDF
谷川 理佐子, 矢田部 浩平, 及川 靖広
早大理工
抄録

近年光を用いた音場の計測が提案されている。音により光の位相が変化することを利用しており,非接触に音場を計測することが可能である。したがって,マイクロホンでは計測困難な音場の計測に有効である。本研究では,光学的音響計測を空力音の可視化に適用した。光を用いて空力音を可視化することで,これまで計測困難であった気流内部の音波を観測することが可能になる。本稿では,これまで可視化した空力音の事例を紹介するとともに,流れと音が同時に存在する可視化動画像から音の成分のみを抽出する解析手法についても紹介する。

光学的音響計測,空力音,干渉計,高速度カメラ,時空間フィルタ
AI-2019-20
複合現実技術を用いた三次元音響インテンシティ可視化共有システム 【 PDF / 動画: No.1
片岡 優太1, 寺岡 航1, 及川 靖広1, 渡辺 靖明2, 池田雄介2
1早大理工, 2東京電機大学
抄録

これまで我々は複合現実技術(MR)を用いた三次元音響インテンシティの可視化システムを提案してきた。複合現実技術によって,実空間に計測した音場を重畳することで,空間に対して自然な情報提示が可能となった。ただし,リアルタイムに三次元計測データを観測できるのは,MRデバイスを装着している計測者1名のみであるという課題点が存在する。そこで,計測結果の情報共有を目的に、Wi-Fiを介して三次元音響インテンシティのリアルタイム共有システムを提案した。計測者と複数の観測者はMRデバイスを通して三次元音場を確認し,リアルタイムに計測された結果を議論できる。本稿では,可視化の例として,柱,パーティションにより影響を受ける音場の可視化を紹介する。

音響インテンシティ,騒音源探査,音伝搬,複合現実技術,拡張現実技術
AI-2019-21
居室内へ透過する自動車走行音の聴感印象に対して視覚刺激の呈示が与える影響 【 PDF
橋本 陸, 朝倉 巧
東京理科大
抄録

居室内へ透過する自動車走行音の聴覚印象に対して、居室から視認される風景に関する視覚刺激が与える影響について、バイノーラル音場再生およびバーチャルリアリティに基づいた視覚投影を組み合わせた視聴覚シミュレーションを利用して検討した。また、上記のシミュレーション結果を利用し、自動車走行音の印象に対して視覚刺激が与える影響について主観評価実験を実施して検討した。その結果、居室内へ伝搬する自動車走行音の印象は、提示された視覚刺激の影響を受けること、各種視聴覚刺激の特徴によって、聴覚刺激の印象へ視覚刺激が与える影響の程度が異なることを示した。

SD法,ME法,ラウドネス,アノイアンス,バイノーラル再生
AI-2019-22
防災拡声音のリアルタイム音達可視化に向けた基礎検討 【 PDF
大島 俊也
リオン
抄録

防災行政無線による拡声放送(以降,防災拡声放送と呼ぶ)は気象状態により伝達範囲が大幅に変化するため、これが災害時の情報伝達に大きな不安要素となる。防災放送の音達範囲をリアルタイムに可視化できれば災害時に了解範囲を適切に広げるようコントロールが可能となる。本報告ではこの目的に向けた基礎的な検討として、ディープニューラルネットワーク(DNN)による音源識別により道路騒音など他の音源の影響を軽減した状態で、防災放送音声が音速で周辺地域へ伝搬していく様子をダイナミックに可視化する手法について報告する。

防災行政無線,屋外拡声音,音達可視化,気象影響,DNN
AI-2019-23
航空機騒音の音源パワーレベル測定のための飛行機追跡カメラの開発 【 PDF
森 淳一
防衛施設協会
抄録

航空機騒音の単発事象の音源パワーレベルを得るためには、飛行経路直下における1/3オクターブバンドの音圧レベルだけでなく、測定地点と機体間の距離も連続的に実測する必要があり、音源パワーレベルはその距離に基づく空気と距離の減衰量を測定地点の音圧レベルに補正することによって推定されている。この距離を測定するための技術として、動体検出技術と半球カメラを組み合わせた飛行機追跡カメラを開発した。このシステムの有効性を確認するためのケーススタディを行なった結果、このシステムを無人で設置するだけで、測定地点と機体間の距離を効率的に測定できることがわかった。

航空機騒音,音源パワーレベル,動体検出,半球カメラ
AI-2019-24
自動車走行騒音パワーレベルの測定手法に関する研究 −ビデオカメラデータを併用した処理の自動化− 【 PDF
タカイマジョリー1, 李 孝珍2, 坂本 慎一2
1東大院, 2東大生研
抄録

道路交通騒音を精度よく予測するためには,自動車の音源特性を正確にモデル化する必要がある。しかし,音源特性の測定は時間と労力がかかるため,継続的にデータを収集することは大きな負担となる。本研究では,ビデオカメラと騒音計から得られたデータを用いて処理を自動化するシステムを提案し、その有効性を検討した。その結果,自動化システムによる分析結果が一部の条件を除いては有効であり,より多くのデータが収集できることを確認した。しかしながら,適切でない走行状態や外来音を除去しきれていない可能性が確認され,今後の課題が示唆された。この自動化システムを用いて天候や車種などが異なる環境でも測定を試みたので,その結果を報告する。

自動車走行騒音のパワーレベル測定,単独走行車,自動化測定手法

第4回 2019年11月28日開催 <アコースティックイメージング研究会資料>

AI-2019-25
Photoacoustic microscopy for imaging of peripheral circulation 【 PDF(抄録)
Yoshifumi Saijo
Graduate School of Biomedical Engineering, Tohoku University, Sendai, Japan
抄録

We have developed several photoacoustic imaging systems. Here three types of photoacoustic microscopy for imaging of peripheral circulation are introduced. The first is a PAT system with an originally developed 256-ch parabolic array transducer with the central frequency of 10 MHz and a tunable laser of 400-2100 nm with the repetition rate of 20 Hz. In mouse study, the vein was visualized at the wavelength of 490-600 nm and the lymphatic vessel filled with gold nanorod was visualized at 790-890 nm. In human palm, blood cell movement in a micro vessel of a diameter of 50 microns was observed by the frame rate of 20 fps. The second is a dual-wavelength (532/556 nm) AR-PAM with a concave ultrasound transducer with the central frequency of 75 MHz. 3D image of micro vessels representing oxygen saturation was successfully visualized while high frequency ultrasound imaging showed the skin structure. In human study, effect of sun light exposure and aging were assessed. The vascular volume fraction was larger in fore arm than that in cheek skin and the fraction was reduced in the older age group. The last one is the transmission mode OR-PAM consisted of 532 nm laser, 75 MHz PVDF-TrFE transducer, 5GHz digitizer and piezo XY scanner. Bovine red blood cells (RBC) were set in a dish filled with saline. The laser was irradiated from the bottom and PA signal was detected at the top of the RBC. 200 μm × 200 μm area was observed by 0.25 μm step. The lateral resolution was 660 nm and the biconcave shape and overlap of RBC were clearly observed. Although the application is limited to visualize the microcirculation beneath 1 mm from the skin surface, photoacoustic microscopy will provide important information of peripheral circulation

AI-2019-25
Photoacoustic microscopy for imaging of peripheral circulation 【 PDF(抄録)
Yoshifumi Saijo
Graduate School of Biomedical Engineering, Tohoku University, Sendai, Japan
抄録

We have developed several photoacoustic imaging systems. Here three types of photoacoustic microscopy for imaging of peripheral circulation are introduced. The first is a PAT system with an originally developed 256-ch parabolic array transducer with the central frequency of 10 MHz and a tunable laser of 400-2100 nm with the repetition rate of 20 Hz. In mouse study, the vein was visualized at the wavelength of 490-600 nm and the lymphatic vessel filled with gold nanorod was visualized at 790-890 nm. In human palm, blood cell movement in a micro vessel of a diameter of 50 microns was observed by the frame rate of 20 fps. The second is a dual-wavelength (532/556 nm) AR-PAM with a concave ultrasound transducer with the central frequency of 75 MHz. 3D image of micro vessels representing oxygen saturation was successfully visualized while high frequency ultrasound imaging showed the skin structure. In human study, effect of sun light exposure and aging were assessed. The vascular volume fraction was larger in fore arm than that in cheek skin and the fraction was reduced in the older age group. The last one is the transmission mode OR-PAM consisted of 532 nm laser, 75 MHz PVDF-TrFE transducer, 5GHz digitizer and piezo XY scanner. Bovine red blood cells (RBC) were set in a dish filled with saline. The laser was irradiated from the bottom and PA signal was detected at the top of the RBC. 200 μm × 200 μm area was observed by 0.25 μm step. The lateral resolution was 660 nm and the biconcave shape and overlap of RBC were clearly observed. Although the application is limited to visualize the microcirculation beneath 1 mm from the skin surface, photoacoustic microscopy will provide important information of peripheral circulation

AI-2019-26
Acoustic characterization of cells by scanning acoustic microscopy 【 PDF(抄録)
Naohiro Hozumi
Toyohashi University of Technology, Toyohashi, Japan
抄録

Acoustic microscope is a powerful tool for the observation of biological matters. Non-invasive in-situ observation can be performed without any staining process. Acoustic microscopy is contrasted by elastic parameters like sound speed and acoustic impedance. In the presentation 2D lateral (x-y) cross-sectional acoustic impedance profile of cultured cells will be exhibited, indicating that continuous non-invasive observation after exposing the cells to some drug can be performed. In addition we have recently proposed an acoustic microscope that can acquire a three-dimensional acoustic impedance profile. The technique was applied to cell-size observation as well. Glial cells were cultured on a 70 μm-thick polypropylene film substrate. A highly focused ultrasound beam was transmitted from the rear side of the substrate, and the reflection was received by the same transducer. An acoustic pulse, with a spectrum that spread briefly 100 through 450 MHz, was transmitted. By analyzing the internal reflections in the cell, the distribution of characteristic acoustic impedance along the beam direction was determined. Three-dimensional acoustic impedance mapping was realized by scanning the transducer.

AI-2019-26
Acoustic characterization of cells by scanning acoustic microscopy 【 PDF(抄録)
Naohiro Hozumi
Toyohashi University of Technology, Toyohashi, Japan
抄録

Acoustic microscope is a powerful tool for the observation of biological matters. Non-invasive in-situ observation can be performed without any staining process. Acoustic microscopy is contrasted by elastic parameters like sound speed and acoustic impedance. In the presentation 2D lateral (x-y) cross-sectional acoustic impedance profile of cultured cells will be exhibited, indicating that continuous non-invasive observation after exposing the cells to some drug can be performed. In addition we have recently proposed an acoustic microscope that can acquire a three-dimensional acoustic impedance profile. The technique was applied to cell-size observation as well. Glial cells were cultured on a 70 μm-thick polypropylene film substrate. A highly focused ultrasound beam was transmitted from the rear side of the substrate, and the reflection was received by the same transducer. An acoustic pulse, with a spectrum that spread briefly 100 through 450 MHz, was transmitted. By analyzing the internal reflections in the cell, the distribution of characteristic acoustic impedance along the beam direction was determined. Three-dimensional acoustic impedance mapping was realized by scanning the transducer.

AI-2019-27
Development of MRE / SWE dual use phantom for standardization 【 PDF(抄録)
Mikio Suga
Center for Frontier Medical Engineering, Chiba University, Chiba, Japan
抄録

The mechanical property of a tissue is related to physiological and pathological states. Magnetic resonance elastography (MRE) and ultrasound elastography (USE) are imaging techniques that non-invasively quantify the mechanical properties of tissue using magnetic resonance imaging (MRI) and ultrasound imaging systems. The measured viscoelasticity can be used as an imaging biomarker. To assess the accuracy and repeatability of elastography systems, quantitative phantoms are required. We have been developing tough and stable polyacrylamide (PAAm) gel phantoms with a viscoelasticity close to that of living tissue for this purpose. By evaluating MRE and USE using the soft tissue-equivalent gel phantom with a known viscoelastic coefficient, we aim to investigate the characteristics of both devices and promote their standardization. The purpose of this study is to confirm the frequency characteristics of the developed phantom with commercial USE system and developed MRE systems. We confirmed that the phantoms are in good agreement with a physical model of the liver, and the developed phantoms are considered effective for the quantitative assessment of the MRE and USE system.

AI-2019-27
Development of MRE / SWE dual use phantom for standardization 【 PDF(抄録)
Mikio Suga
Center for Frontier Medical Engineering, Chiba University, Chiba, Japan
抄録

The mechanical property of a tissue is related to physiological and pathological states. Magnetic resonance elastography (MRE) and ultrasound elastography (USE) are imaging techniques that non-invasively quantify the mechanical properties of tissue using magnetic resonance imaging (MRI) and ultrasound imaging systems. The measured viscoelasticity can be used as an imaging biomarker. To assess the accuracy and repeatability of elastography systems, quantitative phantoms are required. We have been developing tough and stable polyacrylamide (PAAm) gel phantoms with a viscoelasticity close to that of living tissue for this purpose. By evaluating MRE and USE using the soft tissue-equivalent gel phantom with a known viscoelastic coefficient, we aim to investigate the characteristics of both devices and promote their standardization. The purpose of this study is to confirm the frequency characteristics of the developed phantom with commercial USE system and developed MRE systems. We confirmed that the phantoms are in good agreement with a physical model of the liver, and the developed phantoms are considered effective for the quantitative assessment of the MRE and USE system.

AI-2019-28
Synergistic vaporization for effective sonoporation 【 PDF(抄録)
Pai-Chi Li
Department of Electrical Engineering, National Taiwan University, Taipei, Taiwan
抄録

Sonoporation refers to the use of acoustic cavitation to temporarily enhance the permeability of cellular membranes to enhance the delivery efficiency of therapeutic agents into cells. Microbubble-based ultrasound contrast agents are often used to facilitate these cavitation effects. Recently, it has also been demonstrated that vaporization of nanodroplets into microbubbles can effectively provide additional sonoporation effects relative to using conventional microbubbles. Nanodroplet vaporization can be done optically (i.e., optical droplet vaporization, ODV) and/or acoustically (i.e., acoustic droplet vaporization, ADV). Generally, a continuous wave (CW) laser was used for ODV, and an ultrasound pulse was used for ADV. Although useful for vaporization, the use of a CW laser is not energy efficient and may create unwanted heating and concomitant tissue damage. We proposed the use of a pulsed wave (PW) laser to replace the CW laser. In addition, the PW laser was applied at the rarefaction phase of the ultrasound pulse so that the synergistic effects of ADV and ODV can be expected. Therefore, a significantly lower laser average power can be expected to achieve the vaporization threshold. We also demonstrate in vitro that the sonoporation rate was increased when the PW laser was applied at the rarefaction phase. The increased sonoporation rate indicates that this technique has the potential to enhance sonoporation-directed drug delivery and tumor therapy with a lower laser power while keeping the cell death rate at the minimum. It is also worth mentioning that photoacoustic imaging can be performed concomitantly with this approach since a PW laser is used for the ODV. We also demonstrate that sonoporation based on repeatable vaporization/recondensation is feasible, thus making it possible for achieving high sonoporation rate with lower cell death.

AI-2019-28
Synergistic vaporization for effective sonoporation 【 PDF(抄録)
Pai-Chi Li
Department of Electrical Engineering, National Taiwan University, Taipei, Taiwan
抄録

Sonoporation refers to the use of acoustic cavitation to temporarily enhance the permeability of cellular membranes to enhance the delivery efficiency of therapeutic agents into cells. Microbubble-based ultrasound contrast agents are often used to facilitate these cavitation effects. Recently, it has also been demonstrated that vaporization of nanodroplets into microbubbles can effectively provide additional sonoporation effects relative to using conventional microbubbles. Nanodroplet vaporization can be done optically (i.e., optical droplet vaporization, ODV) and/or acoustically (i.e., acoustic droplet vaporization, ADV). Generally, a continuous wave (CW) laser was used for ODV, and an ultrasound pulse was used for ADV. Although useful for vaporization, the use of a CW laser is not energy efficient and may create unwanted heating and concomitant tissue damage. We proposed the use of a pulsed wave (PW) laser to replace the CW laser. In addition, the PW laser was applied at the rarefaction phase of the ultrasound pulse so that the synergistic effects of ADV and ODV can be expected. Therefore, a significantly lower laser average power can be expected to achieve the vaporization threshold. We also demonstrate in vitro that the sonoporation rate was increased when the PW laser was applied at the rarefaction phase. The increased sonoporation rate indicates that this technique has the potential to enhance sonoporation-directed drug delivery and tumor therapy with a lower laser power while keeping the cell death rate at the minimum. It is also worth mentioning that photoacoustic imaging can be performed concomitantly with this approach since a PW laser is used for the ODV. We also demonstrate that sonoporation based on repeatable vaporization/recondensation is feasible, thus making it possible for achieving high sonoporation rate with lower cell death.

AI-2019-29
Quantitative ultrasound based on echo amplitude statistics 【 PDF(抄録)
Hiroyuki Hachiya
School of Engineering, Tokyo Institute of Technology, Tokyo, Japan
抄録

A development of a quantitative diagnostic method for various diseases using an ultrasound B-mode image is highly required from its real-time and noninvasive properties. To permit tissue characterization using the characteristics of the echo signal such as power spectrum, texture parameters, local attenuation, and statistical characteristics, the relation between complicated scatterer structures and the echo signal must be understood. We have been examining a quantitative diagnostic method for liver fibrosis using the probability density function of ultrasound echo amplitude. We proposed the multi-Rayleigh model as an amplitude distribution model of fibrotic liver and succeeded in the quantitative evaluation of liver fibrosis. When many scattered points are distributed randomly and homogeneously, such as in normal liver tissue, the probability density function (PDF) of the echo amplitude can be approximated by a Rayleigh distribution. On the other hand, in an inhomogeneous medium, such as a fibrotic liver, the PDF of the echo amplitude deviates from the Rayleigh distribution. It is considered that a fibrotic liver is composed of various tissues, such as normal and fibrotic tissues. We proposed a multi-Rayleigh distribution model that is modeled using a combination of Rayleigh distributions with different variances. The multi-Rayleigh model with three components is given by Rayleigh distributions with low variance (hypoechoic tissue), moderate variance (normal liver tissue), and high variance (fibrotic tissue). Using the multi-Rayleigh model, an information about each component can be independently extracted, and by comparing each component’s information, the ultrasound B-mode image of liver fibrosis can be converted to the each component probability image. This diagnostic method is effective to detect the initial stage of liver fibrosis.

AI-2019-29
Quantitative ultrasound based on echo amplitude statistics 【 PDF(抄録)
Hiroyuki Hachiya
School of Engineering, Tokyo Institute of Technology, Tokyo, Japan
抄録

A development of a quantitative diagnostic method for various diseases using an ultrasound B-mode image is highly required from its real-time and noninvasive properties. To permit tissue characterization using the characteristics of the echo signal such as power spectrum, texture parameters, local attenuation, and statistical characteristics, the relation between complicated scatterer structures and the echo signal must be understood. We have been examining a quantitative diagnostic method for liver fibrosis using the probability density function of ultrasound echo amplitude. We proposed the multi-Rayleigh model as an amplitude distribution model of fibrotic liver and succeeded in the quantitative evaluation of liver fibrosis. When many scattered points are distributed randomly and homogeneously, such as in normal liver tissue, the probability density function (PDF) of the echo amplitude can be approximated by a Rayleigh distribution. On the other hand, in an inhomogeneous medium, such as a fibrotic liver, the PDF of the echo amplitude deviates from the Rayleigh distribution. It is considered that a fibrotic liver is composed of various tissues, such as normal and fibrotic tissues. We proposed a multi-Rayleigh distribution model that is modeled using a combination of Rayleigh distributions with different variances. The multi-Rayleigh model with three components is given by Rayleigh distributions with low variance (hypoechoic tissue), moderate variance (normal liver tissue), and high variance (fibrotic tissue). Using the multi-Rayleigh model, an information about each component can be independently extracted, and by comparing each component’s information, the ultrasound B-mode image of liver fibrosis can be converted to the each component probability image. This diagnostic method is effective to detect the initial stage of liver fibrosis.

AI-2019-30
Ultrasound parallel receive technique for cardiovascular applications 【 PDF(抄録)
Hideyuki Hasegawa
Graduate School of Science and Engineering, University of Toyama, Toyama, Japan
抄録

Medical ultrasound imaging is widely used in clinical situations to observe cross sectional images of living body in real time. In conventional ultrasonic imaging, a focused beam emitted from a transmit aperture illuminates a narrow region, and basically a single focused receiving beam is created in the narrow region illuminated by the transmit beam. Therefore, a number of transmit-receive events are required to obtain scan lines which compose an ultrasound B-mode image. On the other hand, multiple focused receiving beams can be created in parallel when an unfocused beam, such as plane wave and diverging wave, is used in emission. In an extreme case, an unfocused beam can illuminate an entire imaging field of view at once, and all the receiving beams required to obtain a B-mode image. Therefore, the imaging frame rate can be increased up to the pulse repetition frequency, e.g., 10,000. Owing to such a high temporal resolution, the parallel receive technique is beneficial for measurement of the cardiovascular dynamics. The parallel receive technique enables detailed analysis of motion of the arterial wall. The pulse wave propagates along the artery at a relatively high propagation speed of about 5 m/s and, therefore, it is difficult to observe the propagation of the pulse wave in a short segment of an artery of tens of millimeters with a temporal resolution in conventional ultrasonic imaging. On the other hand, the propagation of the pulse wave can be observed clearly even in such a short segment using the parallel receive technique. We have also developed a method for high resolution analysis of the wavenumber of the pulse wave using measured vibration waveforms of the arterial wall. Blood flow imaging is also important for evaluation of the cardiovascular function. In conventional color flow imaging, several transmit-receive events are required to enhance weak echoes from blood cells and estimate blood flow velocities along a scan line. Therefore, there are significant time differences among scan lines. Therefore, it is difficult to image echoes from blood cells themselves because such an image will be skewed by the large time differences among scan lines and significant motion of blood cells during the time difference. On the other hand, echoes from blood cells can be imaged by the parallel receive technique because all scan lines (receiving beams) can be obtained simultaneously. We have also developed methods for quantitative estimation of blood flow velocity vectors from the visualized echoes from blood cells.

AI-2019-30
Ultrasound parallel receive technique for cardiovascular applications 【 PDF(抄録)
Hideyuki Hasegawa
Graduate School of Science and Engineering, University of Toyama, Toyama, Japan
抄録

Medical ultrasound imaging is widely used in clinical situations to observe cross sectional images of living body in real time. In conventional ultrasonic imaging, a focused beam emitted from a transmit aperture illuminates a narrow region, and basically a single focused receiving beam is created in the narrow region illuminated by the transmit beam. Therefore, a number of transmit-receive events are required to obtain scan lines which compose an ultrasound B-mode image. On the other hand, multiple focused receiving beams can be created in parallel when an unfocused beam, such as plane wave and diverging wave, is used in emission. In an extreme case, an unfocused beam can illuminate an entire imaging field of view at once, and all the receiving beams required to obtain a B-mode image. Therefore, the imaging frame rate can be increased up to the pulse repetition frequency, e.g., 10,000. Owing to such a high temporal resolution, the parallel receive technique is beneficial for measurement of the cardiovascular dynamics. The parallel receive technique enables detailed analysis of motion of the arterial wall. The pulse wave propagates along the artery at a relatively high propagation speed of about 5 m/s and, therefore, it is difficult to observe the propagation of the pulse wave in a short segment of an artery of tens of millimeters with a temporal resolution in conventional ultrasonic imaging. On the other hand, the propagation of the pulse wave can be observed clearly even in such a short segment using the parallel receive technique. We have also developed a method for high resolution analysis of the wavenumber of the pulse wave using measured vibration waveforms of the arterial wall. Blood flow imaging is also important for evaluation of the cardiovascular function. In conventional color flow imaging, several transmit-receive events are required to enhance weak echoes from blood cells and estimate blood flow velocities along a scan line. Therefore, there are significant time differences among scan lines. Therefore, it is difficult to image echoes from blood cells themselves because such an image will be skewed by the large time differences among scan lines and significant motion of blood cells during the time difference. On the other hand, echoes from blood cells can be imaged by the parallel receive technique because all scan lines (receiving beams) can be obtained simultaneously. We have also developed methods for quantitative estimation of blood flow velocity vectors from the visualized echoes from blood cells.

第5回 2020年2月28日開催 <アコースティックイメージング研究会資料>

AI-2019-31
非接触音響探査法のための空間スペクトルエントロピーによる共振周波数の識別を用いた欠陥検出 【 PDF
杉本 和子1, 杉本 恒美1, 歌川 紀之2, 黒田 千歳2
1桐蔭横浜大学 大学院工学研究科, 2佐藤工業 技術研究所
抄録

非接触音響検査法では,複合材料,特にコンクリートの浅層(深さ10cm位まで)の内部欠陥を非接触非破壊で遠隔(33m位までの長距離)から検出・可視化する.測定面は,長距離音響発生装置による可聴域の空中平面音波によって励起され,2次元格子点上の振動速度分布は,レーザドップラ振動計で測定される.空間スペクトルエントロピー(SSE; Spatial Spectral Entropy)を提案する.SSE解析によれば,測定面上の内部欠陥の共振周波数の自動検出と同時に,高感度走査型レーザドップラ振動計のガルバノ・ミラーなどに由来する共振周波数を検出することができ,それらの共振周波数を識別して映像化することができる.

非接触音響探査法,空間スペクトルエントロピー,共振周波数,内部欠陥,レーザドップラ振動計
AI-2019-32
非接触音響探査法による地下空洞天井部の吹付コンクリート欠陥探査 −遠距離からの音波照射加振による叩き点検代替手法− 【 PDF
杉本 恒美1, 杉本 和子1, 歌川 紀之2, 黒田 千歳2, 森岡 宏之3, 鶴田 滋3, 中川 貴之4, 本田 中4, 杉崎 直人5, 山崎 隆央5
1桐蔭横浜大学 大学院工研究科, 2佐藤工業株式会社 技術研究所, 3東京電力ホールディングス株式会社 技術戦略ユニット, 4東電設計株式会社 土木技術開発部, 5株式会社東設土木コンサルタト 基盤情報部
抄録

吹付けコンクリートは,施工性に優れていることから,地下空洞の支保などに広く用いられている.しかながら,高所で叩き点検が困難な場合には ,足場や高所作業車などが必要とるため,作業の効率化が課題となっており,遠隔から非接触で欠陥探査が実施きる手法の開発が期待されている.今回は約25mの遠距離から音波照射加振を用いた非接触響探査法により地下空洞天井部吹付コンクリートの欠陥検出例について紹介する.

非破壊検査,非接触,音波照射加振,吹付けコンクリート
AI-2019-33
高強度線集束空中超音波励起によるガイド波を利用した平板内減肉部のイメージング 【 PDF
佐久間 渉, 大隅 歩, 伊藤 洋一
日本大学理工学部
抄録

強力空中超音波照射により励起されたガイド波を利用した非破壊検査法の研究を行っている.先行研究では,強力音波の非線形性を利用した多周波イメージングを行うため,集束効率の高い点集束空中超音波を用いて非破壊検査を行っていた.しかし,点集束音波による励起では球面状のガイド波が発生するため,欠陥のイメージングにおいて不規則な多重散乱の影響が懸念される.本報告では強力空中線集束超音波励起により発生された平面状のガイド波を利用した非破壊検査について検討を行い,本提案手法により減肉部のイメージングが行える可能性があることを明らかにしている.

強力空中超音波,線集束音源,ガイド波,非破壊検査
AI-2019-34
高柔軟性超音波探触子の受信波形評価と超音波伝搬解析 【 PDF
田中 雄介, 吉田 光良, 高根 泰幸, 星野 秀和, 小倉 幸夫
ジャパンプローブ株式会社
抄録

曲面から超音波計測を行うことができる柔軟性超音波探触子は振動子部分が変形するため、受信波形の評価が平面超音波探触子と同じにならない。例えば凸面から超音波探傷を行う場合は振動面が凹面の集束超音波探触子に近くなり、焦点が発生する。超音波探傷ではきずの位置が焦点位置にあるとは限らず、受信波形の振幅や周波数が変化することがある。今回、探傷面が球状で内部に人工欠陥を配置した試験体を作成し、高柔軟性超音波探触子による探傷波形を確認した。また、シミュレーションにより超音波伝搬を確認し、振動面が変形した音源から欠陥への超音波伝搬と人工欠陥からの受信波形を調べた。

超音波,探触子,高柔軟性,受信波形,伝搬時間差
AI-2019-35
パイプ周方向溝における超音波エネルギトラップ 【 PDF
林 高弘
大阪大学 大学院工学研究科
抄録

パイプの周方向に管厚が薄くなるような溝部がある場合に,その溝部に沿って伝搬するガイド波が溝部のみにエネルギトラップされる現象について検討した.パイプの周方向を伝搬するガイド波の分散曲線より,そのエネルギトラップが予測され,半解析的有限要素法を用いた数値計算によって共振周波数および振動モードを算出することができた.さらに,レーザ超音波による非接触計測によって,それらのモードが数値計算により得られた共振周波数に非常に近い周波数において発生することが確認された.このパイプ周方向のガイド波のエネルギトラップは,管厚の薄い部分で起こるので,今後,高感度のセンサとしての利用が期待できる.

エネルギトラップ,パイプ,レーザ超音波,ガイド波
AI-2019-36
高強度パルスレーザを用いた空中超音波源の開発 【 PDF
會澤 康治, 山越 健雄, 織田 貴明
金沢工業大学工学部
抄録

透明樹脂と黒色ゴムからなる構造にパルスレーザを照射することで大きな空中パルス超音波を発生できることを実験的に示した.厚さ0.1 mmの黒色フッ素ゴムに厚さ1 mmのPET板を接着したレーザターゲットに,波長が532 nm,パルス幅が10 ns,レーザエネルギーが126 mJ/pのQ-sw パルスレーザを照射したところ,レーザ照射面から24 mm離れた位置において,およそ16.8 kPa (178.5 dB)の最大音圧を得た.

非接触非破壊検査,空中超音波,高強度パルスレーザ,黒色ゴムターゲット
AI-2019-37
複合現実技術と移動マイクロホン計測による空間インパルス応答の可視化 【 PDF
渡辺 靖明1, 片岡 優太2, 池田 雄介1, 及川 靖広2, 小坂 直敏1
1東京電機大学, 2早稲田大学
抄録

近年,複合現実技術の急速な発展により,実空間に科学技術データを提示することが用意になってきた.これまで,我々は手持ちマイクロホンを用いた3次元音響インテンシティ可視化システムを提案し,計測結果を即座に空間にマッピングすることが可能となってきた.一方でより詳細な音場の変化を可視化にするには,インパルス応答の計測が重要となる.そこで,本研究では,従来システムを拡張し,複合現実技術を用いた動的なインパルス応答計測/可視化システムを提案する.

動的インパルス応答計測,補間,スピーカ,音伝搬
AI-2019-38
多チャンネル高速1bit信号を用いた局所音場合成による音場の可聴化 【 PDF
黒川 翔瑠1, 津國 和泉1, 池田 雄介1, 小坂 直敏1, 及川 靖広2
1東京電機大学, 2早稲田大学
抄録

 可聴化技術は、様々な音空間を仮想的に聴感評価することを目的として盛んに研究されている。特に聴覚ディスプレイ技術と可聴化技術は密接に関連しており、近年、聴覚ディスプレイ技術も積極的に研究が行われており、可聴化においては、所望の音場を物理的に正確に制御可能な聴覚ディスプレイ技術が必要不可欠である。多チャンネルスピーカを用いた物理音場合成手法では、一般に再現可能最大周波数はスピーカの配置密度によって制限されるという問題があった。一方、再現領域を聴取者頭部に限定することで、より高い周波数の再現精度の改善を可能とする局所音場再現手法が提案されている。本稿では,高速1bit直接駆動の原理を用いた低コストな多チャンネルスピーカ再生による局所音場合成システムを提案し、その基本的な性能評価実験として、両耳間レベル差による音像定位精度を明らかにする。

SoC FPGA,ΔΣ変調,仮想2次音源,没入型聴覚ディスプレイ
AI-2019-39
AIの深層学習による胎児と母親の心拍変動解析パターン対の動的識別法 【 PDF
荒木 睦大1, 玉村 千代1, 折坂 誠1, 吉田 好雄1, 浅井 竜哉2, 森 幹男2
1福井大学医学部, 2福井大学工学部
抄録

現在の胎児の健康状態を診断する装置(分娩監視装置と呼ばれる)は、約30年前から産科臨床の現場に広く普及し、胎児の死亡率の減少に大きく寄与してきた。さらに、高齢妊娠や不妊治療によるハイリスク妊娠等の問題にも柔軟に対応するため、胎児心拍の細変動を詳細に解析・支援するエキスパートシステムの開発が期待されている。本研究では、アトムメディカル社のアイリスモニタを用いて得られ心電図法による正確な心拍細変動時系列(被験者4人分の胎児と母親の同時心拍時系列)に対して、ウェーブレット変換により得られたパワースペクトル解析パターン対(自律神経活動の指標となるLFとHF域の胎児と母親のスペクトルパターン対)をAIのディープラーニング(LSMT)により学習する方法を提案し、その有効性を標本外データ(学習時の被験者と異なる被験者の心拍データ)を用いて識別精度(正解率)を実験的に評価する。

胎児心拍変動,RR時間,ディープラーニング,パワースペクトル解析パターン
AI-2019-40
歯加振時の耳内気導音の測定と歯加振位置の検討 【 PDF
森 幹男, 村木 悠介, 鳥居 欣永, 谷出 健一, 荻原 愼洋
福井大学大学院工学研究科
抄録

歯科インプラント上の歯冠内に装着するインプラント型骨伝導補聴器を提案しているが,歯加振時の骨導音受聴レベル計測方法として,耳内気導音を測定する方法を提案し,最小可聴値による主観評価の結果との間に相関があることを確認した.そして,歯加振位置についての検討を行った.また,超磁歪素子を用いた骨伝導振動子のモールドについての検討を行い,押力を加えた方の変位が大きくなることを確認した.さらに,横・縦加振時における最小可聴値を測定した結果,感度の高い周波数が被験者によって異なり,利用者に合わせて使い分ける必要があることが分かった.

骨伝導,補聴器,耳内プローブマイク,歯科インプラント
AI-2019-41
表面プラズモン共鳴を利用した水中超音波の検出 【 PDF
上野 翔矢, 市橋 隼人, 福永 拓未, 松川 真美
同志社大学
抄録

光音響顕微法(PAM)は非破壊かつハイコントラストで生体試料を3次元でイメージングする技術として注目されている.しかし,深さ方向の分解能は超音波トランスデューサの周波数帯域に依存するため,分解能向上のために周波数帯域が広い超音波検出器が求められている.そこで,広帯域のSPRセンサをPAMの新たな超音波検出器として応用するため基礎的な研究を行った.本報告では銀蒸着Kretschmann 配置の SPR センサを作し,水中を伝搬する超音波の検出を行った.また,基板材料による検出感度の違いについて実験的に検討を行った.

光音響顕微法,表面プラズモン共鳴