Journal of Science EGGS
2021 - Vol. 4

2021 - Vol. 4

種々の菌株における緑茶成分(-)-エピカテキンと抗生物質アンピシリンの相互作用 J. Sci. EGGS, 4, 2130001(2021)
Interaction between the green tea constituent (-)-Epicatechin and the antibiotic ampicillin for various strains
山田 優衣 , 住谷 夏梨 , 後藤 雪琉 , 白鳥 遥菜 , 水谷 菜月 , 鈴木 理紗 , 武内 温哉 , 深井 聡輔 , 佐藤 託海 , 遠藤 金吾
Yui YAMADA , Karin SUMIYA , Yukiru GOTO , Haruna SHIRATORI , Natsuki MIZUTANI , Risa SUZUKI , Atsuya TAKEUCHI , Sosuke FUKAI , Takumi SATO , Kingo ENDO
Received: January 17, 2021
Accepted: March 16, 2021
Released: March 31, 2021
Keywords: 緑茶成分物質, 抗生物質, アンピシリン, 大腸菌, カテキン
Green Tea Component Substance, Antibiotics, Ampicillin, <i>Escherichia coli</i>, Catechins
Abstract Full Text PDF[569K]

近年、抗生物質が効かない薬剤耐性菌による感染症の拡大が深刻な問題となっているが、新規の抗生物質の開発は停滞している。また、緑茶成分物質が抗生物質の効果を促進する例も報告されている。そこで、我々は緑茶成分物質が抗生物質の効果に影響を与えるかどうかを検証し、既存の抗生物質のより効果的な利用方法の提唱を目的に研究を行った。大腸菌(Escherichia coli)AB1157株、大腸菌DH5α株、枯草菌(Bacillus subtilis)NBRC13719株、納豆菌(Bacillus subtilis)NBRC3009株に対して抗生物質アンピシリンと緑茶成分物質(-)-エピカテキンを同時に投与すると、大腸菌AB1157株のみで、(-)-エピカテキンによるアンピシリンの抗菌効果の抑制が見られた。さらに、この現象は、(-)-エピカテキンはアンピシリンに直接作用してアンピシリンを不活性化して起きたのではなく、大腸菌AB1157株の細胞の何らかの構造に作用をもたらすことによって起きたことが示唆された。