Paper Details
Journal of Science EGGS
Vol. 6
No. 2310004
p.1-8
2023
青葉山における空間線量率の地形地質的特徴との関係
Relationship between Air Dose Rates and Topographical and Geological Features at Aobayama Campus
- 金田 雅司 (東北大学大学院理学研究科 / kaneta@tohoku.ac.jp)
- Masashi KANETA (Graduate School of Science, Tohoku University / kaneta@tohoku.ac.jp)
横塚 廉太郎
1,2
,
中軍 はるな
1,3
,
加藤 未亜
4
,
佐藤 美咲
1,2
,
金田 雅司
5
Rentaro YOKOTUKA 1,2 , Haruna CHUGUN 1,3 , Mia KATO 4 , Misaki SATO 1,2 , Masashi KANETA 5
東北大学「科学者の卵養成講座」 1 , 秋田県立秋田高等学校 2 , 福島県立磐城高等学校 3 , 浦和明の星女子高等学校 4 , 東北大学大学院理学研究科 5
EGGS, Tohoku University 1 , Akita Senior High School 2 , Iwaki Senior High School 3 , Urawa Akenohoshi Girls Senior High School 4 , Graduate School of Science, Tohoku University 5
Rentaro YOKOTUKA 1,2 , Haruna CHUGUN 1,3 , Mia KATO 4 , Misaki SATO 1,2 , Masashi KANETA 5
東北大学「科学者の卵養成講座」 1 , 秋田県立秋田高等学校 2 , 福島県立磐城高等学校 3 , 浦和明の星女子高等学校 4 , 東北大学大学院理学研究科 5
EGGS, Tohoku University 1 , Akita Senior High School 2 , Iwaki Senior High School 3 , Urawa Akenohoshi Girls Senior High School 4 , Graduate School of Science, Tohoku University 5
Received: July 11, 2023;
Accepted: August 21, 2023;
Released: November 20, 2023
Keywords:
放射線, 空間線量率, 地質, 地形
Radiation, Air Dose Rate, Geology, Terrain
Radiation, Air Dose Rate, Geology, Terrain
Abstracts
本研究では東北大学青葉山キャンパスの複数箇所で空間線量率を測定した。ここ数年の空間線量率の変化は観測地点付近の放射性物質が移動する場合が主となると考えられる。空間線量率として計測されるのはγ線であるが、天然の放射性物質以外に存在するものとして 137Csが考えられる。セシウムが土壌に吸着する性質を考慮し、地形・地質的特徴ごとに地点を分類してその空間線量率の経年変化を比較した。その結果地形的特徴、つまり標高差は空間線量率には大きく影響しないが、地質が土の場合空間線量率の経年変化が少ないことが示された。さらに観測地点付近に花崗岩等の岩石がある場合地形・地質的特徴によらず空間線量率が高くなることが分かった。さらに2016年度は空間線量率の差がほかの年よりも大きくなっていることも判明した。このように今回の研究を通じて東日本大震災から12年が経過した被災地の放射線量の現状を再確認できた。そして青葉山キャンパスを詳細に調べた本研究の結果は、放射線に対する知識を深める一助になると考えられる。