Journal of Science EGGS

Paper Details

Journal of Science EGGS
Vol. 6 No. 2350003 p.1-5 2023
黒雲母花崗岩の成分による放射線量の違い
The Difference of Biotite Granite Amount of Radiation Between the ingredients
  • 萩原 あかり (東北大学 探求型「科学者の卵養成講座」 / 横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校高等学校)
  • Akari HAGIWARA (EGGS, Tohoku University / Yokohama Science Frontier High School)
萩原 あかり 1,2
Akari HAGIWARA 1,2
東北大学 探求型「科学者の卵養成講座」 1 , 横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校高等学校 2
EGGS, Tohoku University 1 , Yokohama Science Frontier High School 2
Received: July 24, 2022;   Accepted: November 22, 2022;   Released: March 10, 2023
Keywords: γ線, 花崗岩, 科学者の卵
Gamma rays, Biotite granite, Science EGGS
Abstracts

花崗岩はγ線を放出することで知られている。花崗岩の産地によってγ線量に差があるか。そして、そのγ線量の違いの原因を岩石組成、放射性物質の量を測定することで考察する。岩石組成は薄片を用いて調べ、放射性物質の量はゲルマニウム検出器を用いて測定した。実験の結果、黒雲母花崗岩の線量の差は岩石生成時の放射性物質の取り込み具合によるものだと分かった。
具体的には、花崗岩のトリウム系の物質とカリウム系の物質の量と、花崗岩のγ線放出量の間に関係が見られた。トリウム系の物質とウラニウム系の物質は液相に集まる性質があるため、これらの物質の量は、花崗岩のこれらの物質量の差は、岩石生成時のマグマに起因していると考えられた。今後は、マグマの性質とトリウム系の物質とウラニウム系の物質の量の関係性を見ていきたいと思う。